いつもと同じ表情のバッグに、安心する日もある。|経年変化しにくい革
「育てない」という美学もあるよね
使い込むほどに味が出て、色が深まって、自分だけの相棒になっていく...。
たしかに、そんな革のアイテム。素敵です。
でも、一方で
「いや、別に育てなくてもよくない?」
「むしろ、育ってほしくない」
「買ったときのままの美しさを、ずっとキープしててほしい」
そんな"変わらない良さ"を求める声が少なくないことも理解しています。
というわけで今日は、長く使っても「経年変化が少ない革」について書いてみます。
■ 顔料仕上げの革:変わらなさが魅力です
革の表面を"顔料"でコーティングして仕上げたものは、見た目がすごく安定してます。
色ムラも少ないし、ちょっとした水濡れや傷にも強い。
「清潔感をキープしたい」「いつでもキレイな状態がいい」って人にはぴったり。
ビジネスバッグやきちんと感のある小物にもよく使われていて、
何年経っても「なんかこのバッグ、ちゃんとしてるな」って思わせてくれます。
■ 型押しレザー:あらかじめ"いい表情"で仕上げてます
型押し革(エンボスレザー)っていうのは、革の表面にあらかじめ模様をつけてあるもの。
細かいシボやクロコ柄みたいな模様が入ってるから、傷が目立ちにくいのが嬉しいところ。
要するに、「最初から完成された顔つき」って感じ。
毎日気兼ねなく使っても、くたびれた印象にならないのがありがたい。
■ クロム鞣しの革:軽くて、扱いやすい優等生
「鞣し(なめし)」っていうのは、革を長持ちさせるための加工方法のことなんですが、
この"クロム鞣し"っていうタイプは、変化が少なくて、めちゃくちゃ扱いやすい。
軽くて柔らかいのに、見た目はずっとキレイ。
「革ってメンテナンス大変そう...」って思ってる人こそ、こういう素材を選んでみるのがおすすめです。
変化しない=つまらない?いやいや、むしろ頼もしい!
「経年変化しない革って、なんか物足りなくない?」
そんなふうに思う人もいるかもしれません。
でも、いつ見ても変わらずキレイでいてくれる存在って、実はすごくありがたいんです。
慌ただしい毎日の中で、変わらないものがあるって、ちょっと安心しません?
使うたびに「やっぱこのバッグ、好きだな」って思える。
それって、すごくいい相棒だと思いませんか?
革選びは、もっと自由でいい。
「育てる」革もいい。
「育てない」革もいい。
その時の自分に合ったものを選べば、それが正解。
どっちが上とか下とかじゃなくて、"どっちもアリ"なんです。
最後にちょっとだけ。
革って、奥が深い素材です。
だからこそ、「変わる」も「変わらない」も、どっちも楽しめるのが面白い。
もし今、バッグや財布を選ぶときに迷ってるなら、
「育てない革」っていう選択肢も、ぜひ思い出してみてくださいね。